皆様でご一緒に

高山市の「バリアフリーのまちづくり」。高山グリーンホテルは宿泊施設として、その取り組みに積極的にかかわってまいります。
昨今、障がいをお持ちのお客様もご旅行に訪れてはご家族の方々と旅の思い出を共有されることが増えてきております。
高山グリーンホテルでは、ユニバーサルデザインを取り入れた客室や車椅子のままでも入浴できるシステムを導入するなどの取り組みで、障害をお持ちのお客様についてもご満足いただけるような施設作りを目指しております。
さて、その中でも今回は「ユニバーサルルーム」のご紹介となります。
障害者方が使う部屋ってバリアフリールームじゃないの??
と聞かれることがあります。
バリアフリールーム ≠ ユニバーサルルーム
バリアフリーを辞書で調べると、障害(バリア)を取り除く(フリー)となりますが、多くは段差など無くしたフラットな作りを指す場合が多いです。
チョット待って。。。
障害って足が悪かったり、車椅子の方だけ??
目が悪かったり、耳が不自由であったり・・・
障害をお持ちの方は千差万別。
そこで、障害をお持ちの方も、健常者の方も万人が使いやすい仕様にしたものがユニバーサルデザインとなります。
高山グリーンホテルでは本館和洋室8室、天領閣和洋室1室をユニバーサルルームへと改修してみなさまにご利用いただいております。


本館ユニバーサルルーム / 天領閣ユニバーサルルーム
具体的な取り組みで言えば、
◎入口ドア
ドアを内寸75cm(ドア巾80cm)に。車椅子に座ったままで出入りが可能になりました。
◎ドアチャイム連動フラッシュライト
音に加え、聴覚障害の方に便利な光シグナルを採用。使用しない場合は切ることもできます。
◎スイッチ
大き目のスイッチを採用し、設置位置を床から1mに下げました。
◎クローゼット&バゲッジラック
低位置ハンガーラックを採用。(高さ1.3m) また、バゲッジラックは指1本で動くスライドレール式。
◎ベッド
起き上がり補助機能のついたベッド1台を設置。ベッドの間隔を80cmにして、車椅子でベッドサイドに入れるようにしました。
◎双方向筆談器(要予約)
ろうあ障害のお客様のためのフロントとのやりとりにご利用いただけます。
◎バスルーム入口ドア
バスルームはスライドドアを採用。握力の弱い方も開閉が軽いバーハンドルです。
◎洗面所のスイッチ
浴室入口、洗面所、といれは、人感センサーで自動点消灯。浴室の床上1mにもスイッチを設置。
◎脱衣・洗面
手すりを設置。洗面台は車椅子でご使用のために足元スペースを確保しました。また脱衣用ベンチもご利用いただけます。
◎盲導犬対応
盲導犬同伴のお客様には盲導犬に食事をするスペースを客室内に確保。
◎コントラスト仕様
色調のはっきりした色使いと専用の大きなパネルで弱視の方にも対応。
などなど・・・


健常者の私たちでは、予想もしていない所で不便な思いをされているようで、どこが使いづらいのかなかなか気付かないのが現状です。そこで、ご利用いただくお客様からの意見を伺いたいとチェックイン時に申し伝えさせていただきます。
上記のご案内した取り組みの中でも何点かは実際にご要望にお答えしたケースもございます。
たとえば、
◎クローゼット(上の写真右側) ⇒ 低位置ハンガーラックを採用。(高さ1.3m)
当初、クローゼットは通常通り170センチほどの高さにバーがあり、車椅子の方ではハンガーをかけられないとの指摘が。そこで考えたのがS字フックで高さを全面的に低くしました。
ところが、今度は健常者の方が低くて使えない。ロングコートが掛けられないとの指摘。。。
考えた結果、S字フックを使ったバーを半分の長さにしてみました。
すると、車椅子の方でも使用することができ、健常者の方も使いやすいままの部分も残すことが出来ました。これがユニバーサルデザイン。そして、お客様との融合。
そんな、試行錯誤を繰り返しているユニバーサルルームへ是非お越しください。
そして、貴重なご意見を私共へお聞かせ下さいませんか?
コメントありがとうございます。確認後、掲載させていただきます。